パンケーキ症候群の原因はダニ!未開封や冷蔵庫なら大丈夫?対策方法を解説
2023/07/08
「パンケーキ症候群(パンケーキシンドローム)」というかわいらしい名前とは裏腹に、意識障害や最悪「命を落す」可能性もあるという恐ろしいアレルギー症状があることをご存じでしょうか。
ホットケーキミックスや片栗粉、小麦粉、てんぷら粉などの粉にダニが入り込み、知らずにそれを調理し食べてしまうことで、重大な健康被害を引き起こす、というもの!
誰の身にも起こりうるうえに、湿度が高く暑いこの時期は特に注意が必要なんです。
果たして「パンケーキ症候群」とは何なのか。その原因といわれるダニは、ホットケーキミックスや片栗粉以外でも繁殖するのか。そして、未開封や冷蔵保存なら大丈夫なのか、効果的な対策方法も詳しくご紹介いたします。
気になる疑問に関して今回は、「パンケーキ症候群の原因はダニ!未開封や冷蔵庫なら大丈夫?対策方法を解説」と題し御紹介します。
目次
パンケーキ症候群の原因はダニ
パンケーキ症候群は、ダニが原因となって引き起こされます。
パンケーキ症候群 (pancake syndrome, oral mite anaphylaxis)
本症は、お好み焼き粉、パンケーキ・ホットケーキなどに用いられる小麦粉製品の保管が不十分なためにダニが粉材の中で繁殖し、それを経口摂取したことにより、数十分後にダニアレルギーを発症するものです。
つまり、ストックしている小麦粉製品等にダニが大量に繁殖し、知らずにそれを調理し口にしたことで、ダニアレルギーの症状が引き起こされた状態がパンケーキ症候群です。
主にチリダニ科・コナダニ科のダニ(コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ、ケナガコナダニ)など、寝具などにいるものと同じ種類のダニによる汚染が報告されていました。
開封後、使いきれなかった粉などにダニが侵入し、常温で長期間保管するなど、保存状態が不十分な影響下で大量に繁殖してしまうんです。
これらのダニは高温多湿下でよく繁殖します。気温や湿度が高くなる梅雨時から夏場にかけては、ダニが繁殖しやすく、特に注意が必要です。
加熱してもダメ!
ダニが発生した粉材を加熱しても発症は防止できない
熱を加えることでダニ自体は死滅しますが、一部のアレルギーを引き起こす物質(アレルゲン)は残るので、それを食べてしまうことでアレルギー反応は起こります。
パンケーキ症候群の症状
一度に大量の原因物質を口から摂取すると、急性のアレルギー反応が出る「アナフィラキシー」を引き起こす傾向があります。
パンケーキ症候群の主な症状
- 口の中がかゆくなる
- 全身への湿疹・かゆみ
- 浮腫(むくみ)
- 腹痛・下痢・嘔吐
- くしゃみ、せき、胸からゼーゼー音がする喘鳴(ぜんめい)
- 血圧低下・呼吸困難・意識障害になるアナフィラキシーショックという状態になると命に関わる!
特に、ダニアレルギーをもともと持っている人や喘息の人は、重大なアレルギー症状を引き起こす傾向があるので注意が必要です!
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小麦粉以外にも片栗粉やプロテインも要注意
ここまで、「パンケーキシンドローム」の原因は小麦等の粉物に繁殖したダニだとご紹介してきましたが、実はダニが発生してしまう可能性があるのは、ホットケーキミックスや片栗粉だけではないんです。
プロテインやお砂糖などでも注意が必要なんですよ!
要注意!ダニが繁殖する食べ物とは
ダニが好んで繁殖してしまう食べ物をご紹介します。
粉系
- 小麦粉・ホットケーキミックス・てんぷら粉・お好み焼き粉・たこ焼き粉
- 片栗粉・タピオカ粉・トウモロコシ粉
- パン粉
- 香辛料
- 乾燥マッシュポテト
- ココア
- きな粉
- 粉ミルク
- プロテイン
粉物以外
- 鰹節・煮干し
- 粉チーズ
- チョコレート
- 七味唐辛子
- 味噌
- かりんとう
- 麦
- 米
- ビスケット
砂糖
- 三温糖
- 中白糖
- 黒砂糖
- 和三盆
色のついたお砂糖をダニが好むといわれています。
いかがですか、全部身近な食材ですよね。多くの方がほとんどの食品が今まさに家にあると、ドキッとしたのではないでしょうか。
それでは、ダニが繁殖してしまわないように食料を保存するにはどうしたらよいのでしょうか。
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パンケーキシンドロームの対策方法
最善策は開封後は直ちに使い切ることです。
でも、どうしても使いきれなかった場合はどうすべきか……。
その答えは「冷蔵保存」です。
ダニは温度・湿度が低い冷蔵庫で保存すれば増えにくくなります。
またその際、密閉容器※を使うと湿気に強くなるため、ダニにとって住みにくい環境になり、より効果的です。
※できれば容器はガラスやホーロー製で、蓋にパッキンが付いたものがおすすめ! ガラス製の密閉容器はほかの食品の臭いが移りにくいため、冷蔵庫での保存にも最適です。
長期保存のときは冷凍庫へ!
粉物は冷凍保存も可能です。
例えば小麦粉は、低温でも固まらないため、冷凍庫に入れても問題はありません。氷点下の冷凍庫内では、ダニも発生せず長期間でも保存がききます。
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未開封や冷蔵庫なら大丈夫?
未開封の商品や、冷蔵保存の注意点についてもみていきましょう。
実は、未開封の商品であってもダニの混入がゼロとは言い切れません。
小麦粉は自然食品です。収穫→加工→袋詰めの段階で、ダニが混入する可能性はゼロではないそうなんです。
とはいってもかなりわずかな割合のため、購入したばかりの未開封の商品は、混入の可能性はあるものの、それほど心配はないと考えてよさそうです。
ただし、保存状態が悪ければ、6週間ほどでダニは大きく増えて、アナフィラキシーを起こすほどになるといわれています。
リスクを減らすためにも、購入後は冷蔵保存もしくは冷凍保存がおすすめです。
冷蔵庫保存の落とし穴
冷蔵保存している場合の注意点についてご紹介します。
開封後、常温で放置していた期間があった場合は、すでにダニが繁殖している可能性があるため危険
ダニは、温度や湿度などの条件がそろう※と、たった1日~2日でも大量繁殖します!
※ダニが繁殖する条件は、湿度70%~85%、温度25℃~35℃といわれています。
汚染されてしまったものを冷蔵保存したとしても、やはりフンや死骸などがアレルゲンとなってしまうので、パンケーキ症候群を引き起こす危険があるといえるんです。
開封後はすぐに密閉容器に入れ、継続して冷蔵庫(冷凍庫)での保管を心掛け、なるべく早急に使い切ることが大切なんですよ!
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パンケーキ症候群の原因はダニ!未開封や冷蔵庫なら大丈夫?対策方法を解説まとめ
「パンケーキ症候群の原因はダニ!未開封や冷蔵庫なら大丈夫?対策方法を解説」と題してご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
パンケーキ症候群は、粉などの食品に入り込んだダニが原因。
たとえ加熱処理をしたとしても、アレルギーを引き起こすアレルゲンを除去したことにはならず、危険が伴います。
食品(特に粉物)の開封後は速やかに密閉容器に入れて冷蔵庫保存で、早めに使い切ることを心掛けましょう!
特に家族にアレルギーのある人がいるなら、できるだけ早めに消費するのがおすすめです。
透明な密閉容器ですと、中身や残量が一目で確認できるのでおすすめです。
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