オヤビッチャの飼育方法|エサや水温のポイントと稚魚の販売や入手方法を徹底解説!

   

これまで国内での繁殖の成功例が無かった、海水魚の「オヤビッチャ」

今回初めて、大阪市にある水族館「海遊館」で繁殖が確認され話題になりました。

実はこのオヤビッチャ、関東以南では割とよく見られる魚で、海水魚用の水槽を用意すれば自宅で飼う事が出来ます。

丈夫で飼育しやすいので、海水魚飼育の初心者の方でも安心です。

今回はオヤビッチャの飼育方法とエサや水温のポイント。そしてオヤビッチャの稚魚の入手方法をご紹介します!


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オヤビッチャを迎える準備をしよう!水槽や水温・水質・ろ過システム準備のポイント!

オヤビッチャを迎える前に、まずは水槽などを揃えて準備をしましょう。

今回はオヤビッチャ飼育に欠かせない次のポイントについて解説します。

  • 水槽
  • 水温と水質
  • ろ過システム
  • 水換えの頻度

それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。

水槽選びのポイント

稚魚の時は4〜5cmくらいしかないオヤビッチャですが、成長すると20cm程になります。そのため、あまり小さな水槽での飼育は難しいです。

最低でも60cmの水槽を用意するのが望ましいです。

水槽が大きくなると、置き場所が限られたり、水を入れた時に高重量になったりといったデメリットがあります。

ですが、水量が多い方が水質や水温の急変が少なく、適正な水温・水質が維持しやすいというメリットがあります。

初心者の人ほど大きめの水槽を購入した方が生き物の飼育がしやすいので、60cm以上の水槽をおすすめします。

 

水温・水質は?

オヤビッチャはある程度の低水温、高水温に耐えられますが、適温は24℃前後です。

水温の上がりやすい夏には、アクアリウム用のファンやクーラーを。冬場にはヒーターを使って水温を一定に保つといいですね。

また、水質はpH7.8前後の弱アルカリ性に保つようにしましょう。

pH値の変動を少なくするポイントの1つが「海水の素」です。

pH緩衝能力が高い海水の素を選ぶと、pH値の変動が抑えられ、水質が維持しやすくおすすめです。

ろ過装置は?

水槽を準備する上で「ろ過装置」は欠かせません。

ろ過装置は飼育生物のフンや有害物質を取り除いてくれる装置です。水槽内の汚れを取り除くことで、水質を保ちます。

ろ過装置には色々な種類があります。

オヤビッチャを60cm水槽で飼育する場合、上部式フィルターか外部式フィルターのどちらかがあれば良いでしょう。

・おすすめ上部フィルター

・おすすめ外部フィルター

オヤビッチャを複数飼育する場合や、他の生物も混泳で飼育する場合は、排泄物の量が増え水が汚れやすくなるので、上部式と外部式を両方使うか、より強力な「オーバーフロー」を導入するかしましょう。

また海水魚を飼育するなら「プロテインスキマー」があると便利です。水質が維持しやすく、水換えの頻度も減るので、導入を検討しても良いですね。

水換え頻度は?

水換えの頻度は飼育環境によって変わるので一概には言えませんが、1〜2週間に1回が目安でしょう。

  • 飼育数が多い
  • ろ過装置が力不足
  • エサの食べ残しを放置する

などの水が汚れやすい飼育環境だと、1週間に1回くらいの頻度で変える必要があります。

水換えの目安となるのが「硝酸塩濃度」です。

一般的な海水魚の場合、硝酸塩濃度が50ppmを超えないようにします。

1週間に1回程度、硝酸塩濃度を測定し、1週間でどのくらい硝酸塩濃度が上がるのか? 50ppmを超えていないか? という点を確認しましょう。

・硝酸塩検査キット

50ppmを超えそうになったら、水槽の1/3の量の水を変えます。

オヤビッチャなどのスズメダイの仲間は環境の変化に強いので、1/2の量の水換えでも平気ですが、なるべく負担が少なくなるよう1/3の水換えにした方が無難です。

また、水換えとは別に、水槽の水が減ってきたら「足し水」を行いましょう。

蒸発した水分を補って、塩分濃度を一定に保つために行います。

足し水はカルキ抜きをした「真水」で行ってください。蒸発した分の水分を足しましょう。


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オヤビッチャと他の魚・生物との相性は?

オヤビッチャはスズメダイの仲間の中では性格が穏やかな方だと言われています。

ですが、同種や自分よりも小さな魚をいじめてしまう時があるので、オヤビッチャよりも大きく、それでいて穏やかな性格の魚との混泳がいいでしょう。

オヤビッチャを複数飼育する場合は、飾りサンゴやライブロックで安心して休める隠れ家を作ってあげましょう。

サンゴとの相性は良いのでおすすめです。

イソギンチャクはオヤビッチャが捕食される危険があるので入れないでください。

オヤビッチャに適したエサは?頻度はどのくらい?

オヤビッチャは雑食性ですが、主に甲殻類や動物性プランクトンを食べて生活しています。

飼育環境下ですと、人工飼料を与えながら、たまに冷凍イサザアミや乾燥クリルなどの生餌を与えると、栄養のバランスがとれるのでおすすです。

・人工飼料

また、レタスなどの植物性のエサをたまに与えるのもいいですね。

オヤビッチャは餌付きがいいので、人工飼料でもすぐに食べるようになります。

エサは1日2回。2〜3分で食べ切れる量を与えます。

勢いよく食べてくれると、ついついたくさん与えたくなりますが、エサの与えすぎは水を汚してしまうので、様子を見ながら食べ切れる量を与えていきましょう。


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オヤビッチャの稚魚の入手方法|販売ものを購入するか採取する!


水槽を用意して飼育環境が整ったら、いよいよオヤビッチャをお迎えしましょう。

オヤビッチャを入手する方法は2つです。

  • 販売されているオヤビッチャを購入する
  • 海でオヤビッチャを採取する

販売されているオヤビッチャの稚魚の値段は?

オヤビッチャの稚魚は、海水魚専門のペットショップや、ネットオークションなどで取引されています。

価格はまちまちですが、300円〜1,000円くらいの値段が相場のようです。

1匹からの販売だけではなく、2〜5匹のセット販売も多く見られるので、値段と合わせて販売されている匹数もよく確認して購入しましょう。

オヤビッチャの稚魚を採取する

オヤビッチャは海で捕まえる事もできます。

オヤビッチャの分布は、青森から九州の太平洋岸となっています。

稚魚は夏から秋にかけての関東以南(千葉県から南)の太平洋岸で見られ、特に沖縄や九州では多く見られます。

潮溜り(タイドプール)や流れ藻などの浮遊部の近くにいます。

網で捕獲したり、小さな針(サヨリ針やタナゴ針)を使って釣って採取する事もできます。

網や釣りで捕まえたら、手で直接触るのは短時間にして、すぐにバケツに入れましょう。間違っても捕まえた魚を地面に直接置いたりしてはいけません。

バケツには乾電池式のエアーポンプで空気を送れるようにします。バケツは蓋つきのものが良いですね。エアーポンプのチューブを通す穴を開けておくと便利です。

1つのバケツに多くの魚を入れてしまうと、いくらエアーを送っていても酸欠になりますし、水も汚れてしまいます。

20リットルのバケツに稚魚10匹以下までが望ましいです。


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オヤビッチャってどんな魚?生態や特徴・寿命などの話

オヤビッチャはインド洋から中・西部太平洋にかけての熱帯・亜熱帯海域に広く分布しています。日本では青森から九州・沖縄の太平洋岸に多くみられます。稚魚は夏から秋にかけて、千葉県以南の太平洋岸で見られ、潮溜り(タイドプール)や流れ藻などの漂流物の近くにいます。

特徴は黄色い背中と5本の黒い横縞です。体色の地色は灰色ですが、求愛期には青くなります。

寿命は約5年ほどです。

オヤビッチャに似た魚・近縁種は?

オヤビッチャに似た魚には、同じスズメダイの仲間が挙げられます。

ロクセンスズメダイ

体色の地色は白色。体側に5本の黒い横縞が入っている。尾びれの上下にも黒い線が入っている。


オヤビッチャによく似ていますが、背中の黄色が無く、尾びれに黒い線が入っているところで見分けられます。

テンジクスズメダイ

体色は淡い黄褐色や青みがかっている。体側に6〜7本の横縞が入っている。


テンジクスズメダイもオヤビッチャによく似ていますが、横縞の数がオヤビッチャよりも多い所が見分けるポイントです。

シマスズメダイ

頭から数えて7本の横縞が走っている。尾びれの付け根と背びれ前方に黒い斑点があるのが特徴。


シマスズメダイは横縞の数が多いのと、尾びれの付け根と背びれ前方の黒い斑点でオヤビッチャと見分けられます。

シチセンスズメダイ

名前の通り7本の横縞が走っている。シマスズメダイによく似ているが、黒い斑点が無い。


シチセンスズメダイはオヤビッチャより横縞の数が多く、背中が黄色く無いので、見分けやすいでしょう。


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オヤビッチャの学名・和名・名前の由来

オヤビッチャの学名はAbudefduf vaigiensis(アブデフドゥフ ヴァイギエンシス)で和名はオヤビッチャです。

オヤビッチャの名前の由来には2つの説があります。

1つ目の説は、親になっても赤ちゃんのように小さな魚という意味で、「親」+「ビッチャ=東北地方などで赤ちゃんの意味」で「オヤビッチャ」になったという説。

もう1つは沖縄方言の「綾が走る」という意味の「アヤビッチ」から「オヤビッチャ」と呼ばれるようになったという説。

どちらも面白い説ですが、どちらの説が正解なのかハッキリしていません。

オヤビッチャまとめ

オヤビッチャは潮溜り(タイドプール)や堤防などで比較的よく見られ魚なので、採取はそれほど難しく無いでしょう。

とても丈夫な魚で、初めて海水魚を飼育するという人にはおすすめですね。

背中の鮮やかな黄色と黒い横縞が綺麗で可愛いオヤビッチャ。きっと水槽も華やかになるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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