1. HOME >
2. レジャー・スポーツ >

過去にあったオリンピック中止の事例5選｜理由や原因と開催国を紹介

2020年に開催される予定だった「東京五輪」ですが、新型コロナウイルス感染の世界的大流行により2021年7月に延期が決定しました。

中止ではなく延期？と思った方は少なくないでしょう。私自身も中止になるのかな、と思っていました。

実はオリンピックが延期という形をとったのは歴史上初めてのことなのです！

では中止になるにはどれだけの理由が必要なのでしょうか。今回は過去のオリンピックの中止事例・中止理由についてまとめてみました。

中止されたオリンピックは5大会

結論から言うと、中止されたオリンピックは全部で5大会、中止理由は全て「戦争」です。

1916年ベルリン五輪（夏）

ドイツ・ベルリンで開催される予定だった第6回目のオリンピック大会です。

しかし1914年6月28日、オーストリア大公が暗殺される「サラエボ事件」が発生、その後第一次世界大戦に突入したことでオリンピックの中止を余儀なくされました。

その頃大会に向けてスタジアムを使ってテスト競技をしていたようなので準備していた方たちからすると悔しい思いですね。

またベルリン大会はこれまで良しとされていなかった女性のスポーツへの参加（競泳、飛び込み、テニス、ネットボール）が認められていた大会なので選手にとっても辛いです。

開催はされませんでしたがこの大会は「第6回」とカウントされ、続く第7回大会では敗戦国であるドイツに参加権が認められませんでした。

1940年東京五輪（夏）

2つ目は第12回オリンピックである「東京五輪」です。アジアで開かれる初めてのオリンピックとなるはずでした。

1923年9月1日に起こった「関東大震災」から復興を海外に示す復興大会となるはずでした。

地震の規模は小さかったものの人口密度の高さなどから甚大な被害が出た災害です。この日を忘れないために9月1日は「防災の日」として設定されていますね。

しかし1937年に日中戦争が始まってしまい、オリンピックどころでは無くなってしまったため開催権をIOCに返還することになりました。

その後、日本と開催権を争っていた「ヘルシンキ（フィンランド）」を代わりの国に選びましたが、1939年に起こった第2次世界大戦により開催が断念されました。

なお、2020東京オリンピックも東日本大震災から復興したことを示す「復興大会」となるはずでした。
1940年の東京五輪と、どこか通じるものを感じますね。

ちなみに震災で発生し、観測された津波の最大の高さは関東大震災で14m、東日本大震災で40mです。
東日本大震災がいかに未曾有の災害であったかということが分かりますね。

1940年札幌五輪（冬）

夏季オリンピックが中止になったため自動的に冬季オリンピックも中止になりました。

代わりの国として「サンモリッツ（スイス）」が選ばれましたがIOCに黙って勝手にスキー競技を入れようとしたため断念、「ガルミッシュ・パルテンキルヘン（ドイツ）」が選ばれました。

しかし第2次世界大戦の真っ只中であったため開催中止が決定、通し番号も打たなかったため「幻のオリンピック」と呼ばれています。

1944年ロンドン五輪（夏）

日本でのオリンピックが中止になった4年後、つまり次の大会ですね。IOCは第13回オリンピックの開催地を「ロンドン」に決めました。

しかし1945年ドイツ降伏まで続いた第2次世界大戦のピークでヨーロッパ全体がオリンピックどころではありませんでした。

こちらも第2次世界大戦のため中止を余儀なくされました。

終戦後すぐの1948年オリンピックはロンドンで開催されています。
各国で強力して開催できたものだったので「友情のオリンピック」と言われています。

1944年コルティナダンペッツォ五輪（冬）

こちらは「イタリア」で開催される予定だった1944年の冬季オリンピックです。こちらも第2次世界大戦のため自動的に中止されました。

札幌五輪と同様に通し番号がつかない「幻のオリンピック」になりました。

オリンピック中止事例まとめ

以上、簡単ですが、過去にあったオリンピックの中止事例を5つ紹介させていただきました。

これまでの歴史上、五輪が中止となった理由は全て戦争によるもので、第1次世界大戦・第2次世界大戦はこういったところにも影響を与えていたのかと驚きました。

4年に1度の大会が2度に渡って中止になっているので戦争は本当に長期戦だったんだなと感じます。

戦争後にやっと行われるオリンピックが「平和の象徴」と言われる由縁に納得ですね。

ちなみに、確認してきたように感染症による五輪開催中止は過去にも類を見ません。

行政・経済への不安が高まる中、2020東京オリンピックがどのような道を辿るのか、期待と不安が渦巻きますね。

それでは、今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

  関連記事

 - レジャー・スポーツ